百合の頭が落ちる音、私は聞いたことがない。
ぼとっ
その音を知っている人が、多分そんな表現をしていた。
想像してみる・・・気味のいいものではない、か。。
一方、桜はと言えば。
ハラハラ
なんて・・・そんな音、実は嘘だ。
けれどやっぱり聞こえる気がする、微かに聞こえる気がするのだ。
これは全く嘘ではない。
なんとも儚げなその様子は、見ていて、思わず胸が詰まる思いさえ込み上げてくる。
播磨坂の桜を見て、ふと思った。
「こんなたっぷりの桜に埋もれて、しばらくうとうとと眠ってみたい」
八重洲さくら通りの桜を見て、ふと思った。
「はらはらと、こんな風にあなたの背中の方からそっとついてゆきたい」
来週で、今年の桜とも左様なら、かな。。